30代も半ばを過ぎたあたりから、憧れだった対象や、親しんだ方たちの訃報をよく目にするようになりました。
その殆どが自分より年上で、自然の摂理として仕方のないものではあるけれど、彼女のことはショックだった。




小学生の頃、自分はまる子にそっくりだな、と思いながら、りぼんに連載されていた「ちびまる子ちゃん」を読んでいた。
姉がいて、小ズルくて、面倒くさがりで、勉強も運動も得意じゃなくて、何より漫画家になりたくて・・・。そんな自分にそっくりなまる子が、実際漫画家に…それも人気漫画家になり、エッセイも大人気で、作詞した曲は大ヒットで、ラジオ番組まで担当して・・・
自分によく似ていると思っていたまる子は、私が憧れたものを、夢を、すべて実現した人そのものだった。


夢を実現したその先を、もっと見せてほしかった。
あと20年もしたら、アニメの友蔵おじいちゃんのポジションになるんだと思っていた。孫と一緒に悪さを考えたり、遊んだり、笑ったり、屁をこいたりしながら過ごすんだと思っていたよ。


強い憤りを感じながらも、私には市のがん検診の申し込み書類を取り寄せることくらいしかできない。


その後の幸を願う。





IMG_8424