昭和60年ごろの話し。
私は、幼稚園児で、年長さんでした。
よく遊ぶ仲の良い友達にA子ちゃんがいたのですが、A子ちゃんはB美ちゃんとも仲良しでした。
そして、B美ちゃんと私は、最高に仲が悪かったのです。
女子特有の「私の方がA子ちゃんと仲いいもんね!!」という嫉妬もあったのでしょう。
おままごとのような遊びでも、些細なことから言い争いになりケンカに発展。お互いに「キョウコちゃんきらい!」「B美ちゃんきらい!」と言って憚らないほどの仲の悪さでした。
ある日、卒園記念として幼稚園の壁に絵を描くという話になりました。
二人一組になって、割り振られた場所にペンキで色を塗ります。
先生から、二人一組になるように話しがあり…
「絶対B美ちゃんはA子ちゃんを誘うだろうから、その前にA子ちゃんと約束しなきゃ!」と身構えていると、B美ちゃんが声をかけてきました。
一年間ずーーーーっと仲が悪かったのに、塗る場所をちょっと間違えても「はみだしちゃったー」と言いながら笑いあったり、「わたしたちが塗った場所が一番よくできたね!」と自画自賛したり。
この最期の2週間(くらいだったと思う)は、嘘みたいに仲良く作業出来ました。
わだかまりというものは思いがけないキッカケでとけたりする、ということを知った卒園制作でした。
::蛇足::
幼稚園の壁には、その時の卒園制作の絵はもう残ってないのですが、googleマップのタイムマシン機能(過去の風景が見られるもの)で見てみたら、その時の絵を見ることができました。
タイムマシンまじタイムマシン。